障害年金は働きながら受給できる?障害者雇用・一般雇用との関係を実体験から解説
こんにちは、にゃひちです。
今回は、**「障害年金は働きながらでも受給できるのか?」**について紹介します。
障害年金について調べていると、
「働いたら障害年金は止まる?」
「週5日働いていたら障害年金はもらえない?」
「障害者雇用なら働いていても大丈夫?」
「一般雇用で働いていると審査に通らない?」
など、いろいろな疑問が出てくると思います。
私自身も現在、障害者雇用で働きながら障害年金を受給しています。
そのため今回は、実際の経験も交えながら、働くことと障害年金の関係について分かりやすく解説します。
※障害年金の認定は、傷病、障害状態、日常生活能力、就労状況などによって個別に判断されます。この記事は「働いていれば必ず受給できる・できない」と判断するものではありません。
結論:障害年金は働きながらでも受給できる
最初に結論からいうと、
働いている=障害年金を受給できない
という制度ではありません。
特に精神障害や知的障害、発達障害について、厚生労働省の障害認定基準では、仕事をしているという事実だけをもって日常生活能力が向上したとは判断せず、
仕事内容
就労状況
職場で受けている援助
職場で受けている配慮
他の従業員とのコミュニケーション
などを十分確認したうえで判断するとされています。
つまり、
「仕事をしているか、していないか」だけで決まるのではなく、「どのような状態で仕事をしているのか」も重要
ということです。
私自身も障害者雇用で働きながら障害年金を受給している
私自身も現在、障害者雇用で仕事をしながら障害年金を受給しています。
そのため、
「障害年金を受給したら働いてはいけない」
というわけではないことは、私自身の経験からも分かります。
障害があっても、自分のできる範囲で仕事をして収入を得ながら生活している人はいます。
私の場合も、障害に対する配慮を受けながら働いています。
障害年金があることで生活面での安心にもつながっています。
なぜ働いていても障害年金を受給できるの?
そもそも障害年金は、
「無職の人だけが受給できる制度」
ではありません。
障害年金では、それぞれの障害等級に定められた障害状態に該当しているかが重要になります。
例えば精神障害の場合、症状だけを見るのではなく、治療経過や具体的な日常生活状況などを含めて総合的に認定します。
そのため、
働ける=日常生活に障害がない
とは限りません。
職場では周囲から配慮を受けて何とか働けていても、家に帰ると疲れて何もできなくなる人もいるでしょう。
また、
勤務時間を短くしている
仕事内容を限定してもらっている
頻繁に休憩を取っている
周囲からサポートを受けている
などの配慮によって働けている人もいます。
こうした実際の就労状況も認定の際に考慮されます。
障害者雇用で働いている場合はどうなる?
精神障害・知的障害・発達障害の障害年金では、障害者雇用で働いていることは重要な判断材料の一つです。
厚生労働省の「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」では、かなり具体的な記載があります。
就労継続支援A型・B型などの就労系障害福祉サービスや障害者雇用制度による就労については、1級または2級の可能性を検討するとされています。
さらに、就労移行支援についても同様とされています。
これは非常に重要なポイントです。
「障害者雇用なら2級になる」という意味ではない
ただし、ここは誤解しないようにしましょう。
ガイドラインに、
「1級または2級の可能性を検討する」
と書かれているからといって、
障害者雇用=障害年金2級
になるわけではありません。
あくまで認定の際に考慮する材料の一つです。
障害者雇用で働いていても、
- 障害の状態
- 日常生活能力
- 必要な援助
- 家族からの支援
- 勤務状況
- 仕事内容
- 職場での配慮
- 治療状況
などを含めて総合的に判断されます。
就労移行支援を利用している場合は?
就労移行支援についても同様です。
就労移行支援は一般企業への就職に向けて、訓練や就職活動などの支援を受ける障害福祉サービスです。
そのため、
「就労移行支援に毎日通えているから障害年金は無理」
と単純に判断されるわけではありません。
先ほど紹介した厚生労働省のガイドラインでも、就労移行支援について1級または2級の可能性を検討するとされています。
もちろん、就労移行支援を利用しているだけで障害年金が認定されるという意味でもありません。
A型・B型で働いている場合は?
就労継続支援A型やB型を利用している場合についても、ガイドラインに明記されています。
就労継続支援A型
就労継続支援B型
についても、相当程度の援助を受けて就労している場合として、1級または2級の可能性を検討するとされています。
そのため、
「A型で働いているから障害年金は受給できない」
という考え方も正しくありません。
一般雇用で働いていると障害年金は難しい?
ここは今回の記事で特に注意して書きたい部分です。
確かに、
配慮のない一般雇用で安定してフルタイム勤務を続けている
という状況は、精神障害などの障害年金を判断するうえで重要な材料になる可能性があります。
しかし、
「一般雇用だから障害年金は受給できない」
というルールはありません。
厚生労働省のガイドラインでも、障害者雇用制度を利用していない一般企業で働いている場合について、月収だけでなく就労の実態を総合的に判断するとされています。
一般雇用でも配慮を受けて働いている場合がある
一般雇用でも、
勤務時間を短くしてもらっている
仕事内容を限定してもらっている
上司から頻繁にフォローを受けている
家族のサポートがあって仕事を続けられている
など、さまざまなケースがあります。
さらに厚生労働省のガイドラインでは、障害者雇用ではない一般企業や自営業・家業でも、障害者雇用などと同程度の援助を受けて働いている場合には2級の可能性を検討するとされています。
そのため、
一般雇用=不支給
ではありません。
重要なのは実際にどのような状態で働いているのかです。
「週5日勤務=障害年金停止」でもない
これもよくある誤解です。
「週5日働いたら障害年金が止まる」
という一律の基準があるわけではありません。
例えば同じ週5日勤務でも、
Aさん
1日8時間勤務
残業もできる
特別な配慮なし
複雑な業務も一人で対応
安定して長期間勤務
という人と、
Bさん
1日6時間勤務
障害者雇用
仕事内容を限定
定期的な休憩が必要
上司からサポートを受けている
通院への配慮がある
という人では、実際の就労状況が大きく異なります。
単純に、
「どちらも週5日だから同じ」
とは判断できません。
1年以上働いていたら障害年金は止まる?
これについても、一律にそうなるわけではありません。
厚生労働省のガイドラインでは、精神障害の場合、1年を超えて就労を継続できていた場合でも、勤務頻度や仕事を続けるために受けている援助・配慮などを踏まえて、実際の就労状況が不安定ならそれを考慮するとしています。
つまり、
長期間働いている=自動的に障害年金が停止
でもありません。
知的障害の場合は仕事内容も重要
知的障害についても、働いているかどうかだけで判断するわけではありません。
障害認定基準では、一般就労をしている場合でも、援助や配慮のもとで働いていることがあるため、仕事をしているだけで日常生活能力が向上したとは判断しないとされています。
さらにガイドラインでは、知的障害について、
仕事内容が主に単純・反復的な作業
である場合も考慮するとされています。
一般企業で働いている場合でも、保護的な環境で単純・反復的な仕事を中心としている場合には、2級の可能性を検討するとされています。
発達障害の場合も同じ
発達障害についても、障害認定基準では就労状況だけではなく、
仕事内容
援助・配慮
他の従業員との意思疎通
などを確認したうえで判断するとされています。
例えば仕事には行けていても、
「臨機応変な対応が難しい」
「複数の指示を処理できない」
「人とのコミュニケーションで大きな困難がある」
などがあり、周囲の支援によって働けている場合もあります。
こうした部分まで含めて判断されます。
職場でどんな配慮を受けているかが重要
障害年金の診断書や申立書などでは、単純に、
「会社員・週5日勤務」
だけを見るのではなく、実際の就労状況を正確に伝えることが重要です。
例えば、
- 障害者雇用なのか
- 1日何時間働いているのか
- 週何日働いているのか
- 仕事内容は何か
- 単純作業中心なのか
- 休憩について配慮があるか
- 通院への配慮があるか
- 上司からどの程度指導を受けているか
- ミスしたときにフォローが必要か
- 他の従業員とのコミュニケーションはどうか
- 欠勤・遅刻・早退はあるか
- 帰宅後や休日はどのような状態なのか
などです。
厚生労働省の基準でも、仕事の種類・内容・就労状況・職場での援助などを確認することになっています。
「仕事では頑張れているから大丈夫」と書かない方がいい?
ここは、実態をそのまま伝えることが一番重要です。
障害年金を受給するために、実際より重く書くのはよくありません。
反対に、
「仕事には行けているから、困っていることを書かなくてもいい」
というのも、実際の障害状態が正しく伝わらない可能性があります。
例えば、
職場では配慮を受けて働けているが、帰宅すると疲れて何もできない
のであれば、その状態をそのまま伝えます。
ガイドラインでも、仕事の影響によって仕事以外の日常生活能力が著しく低下している場合は、就労と就労以外の両方を考慮するとされています。
働いて給料をもらうと障害年金は減る?
通常の障害年金について、
「給料が○万円を超えたら自動的に障害年金が減額される」
という一律の仕組みではありません。
ただし、例外として注意したいのが20歳前傷病による障害基礎年金です。
20歳前傷病による障害基礎年金には、本人の前年所得による支給制限があります。
そのため、働いて所得が一定額を超えると、支給額の一部または全部が停止される可能性があります。
これは、
「働いたから障害状態が軽くなったと判断されて停止」
するのとは別の、所得による支給制限です。
障害年金を受給しながら働くのは悪いことではない
障害年金を受給していると、
「年金をもらっているのに働いていいのかな?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、受給要件を満たしているのであれば、障害年金を受給しながら自分のできる範囲で働くこと自体に問題はありません。
障害によって一般の人と同じように働くことが難しくても、障害者雇用やさまざまな支援を利用することで働ける人もいます。
障害年金と給与の両方があることで、生活を安定させられる場合もあります。
私も障害者雇用+障害年金で生活している
私自身も、現在は障害者雇用で働きながら障害年金を受給しています。
仕事をして給与を得ながら、障害年金も生活を支える収入の一つになっています。
そのため、これから障害年金を申請する人や現在受給している人に、
「働き始めたら絶対に年金が止まる」
と思ってほしくありません。
ただし、
「障害者雇用なら絶対に障害年金がもらえる」
ということでもありません。
大切なのは、自分の障害状態や生活状況、仕事で受けている配慮などを正確に伝えることです。
障害年金を受給しながら働く場合に覚えておきたいこと
まとめると、特に重要なのは次の点です。
- 働いているだけで障害年金が不支給・停止になるわけではない
- 障害者雇用、A型・B型、就労移行支援などの利用状況は認定で考慮される
- 精神障害等のガイドラインでは、これらを利用している場合に1級・2級の可能性を検討するとされている
- ただし、障害者雇用だから必ず2級になるわけではない
- 一般雇用でも障害年金を受給できる可能性はある
- 一般雇用では月収だけではなく実際の就労状況を総合的に判断する
- 勤務時間・仕事内容・援助・配慮なども重要
- 仕事以外の日常生活の状態も重要
- 20歳前傷病の障害基礎年金には別途所得による支給制限がある
特に精神障害・知的障害・発達障害では、「働いているかどうか」よりも「どのような援助・配慮があるから働けているのか」まで見るという点を覚えておくと分かりやすいと思います。
まとめ
今回は、障害年金を受給しながら働くことはできるのかについて紹介しました。
結論としては、
障害年金を受給しながら働くことは可能です。
私自身も現在、障害者雇用で働きながら障害年金を受給しています。
特に精神障害・知的障害・発達障害の場合、仕事をしているという事実だけで障害状態が軽いと判断するのではなく、
仕事内容
勤務時間・勤務状況
職場で受けている援助や配慮
コミュニケーションの状況
仕事以外の日常生活
などを含めて判断されます。
また、厚生労働省の精神障害の等級判定ガイドラインでは、障害者雇用やA型・B型、就労移行支援について、相当程度の援助を受けている場合として1級または2級の可能性を検討することが示されています。
一方で、
「一般雇用だから無理」
「障害者雇用だから必ず受給できる」
のどちらも正しくありません。
一般雇用でも、障害者雇用と同程度の援助・配慮を受けている場合などは2級の可能性を検討するとされており、最終的には一人ひとりの障害状態や生活・就労状況によって判断されます。
「障害年金を受給したいから働かない」のではなく、必要な支援を利用しながら自分のできる範囲で働き、そのうえで障害年金によって生活を支えるという選択肢もあると思います。
この記事が、障害年金を受給しながら働くことに不安を感じている方の参考になれば幸いです。
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